裁判で仮処分の結果が出ました。「福岡市の主張は認められていません」
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中央保育園保護者の会として、福岡市と中央保育園経営母体である「社会福祉法人 福岡市保育協会」におこしている仮処分申し立ての地方裁判所の判決が先週の12月20日にでました。この件は当日に記者会見もしていますので、新聞やテレビで報道されたと思います。
表面的な結論だけをまず言うと、「私たち保護者の主張は却下されました」
最初に、この第一報を聞いた時は、正直なところショックを受けました
しかし、判決内容をよく読んだ結果、内容はまったく違いました。
その辺りを記者会見でも話したのですが、いつものように福岡市(こども未来局&広報戦略室)が、間違った情報を流し、市民を洗脳しようとしているので反論させていただきます。
こども未来局の吉村局長は「市や法人の主張が認められた」と毎日新聞の取材にコメントをしていますが、吉村局長も日本語で書かれた判決文をを読めば分かるとおり、そのような事は書かれていません。
福岡市と社会福祉法人 福岡市保育協会の主張は認められていません
まず、裁判所への仮処分申し立てに関する私たちの法的な主張はこうでした。分かりやすく簡単に書きますと、、、
平成21年11月16日の最高裁判例「横浜市立保育園廃止処分取り消し請求事件」にもあるように、現在の中央保育園は良い環境であるのに、あまりにも劣悪な環境に勝手に変える事は法的に認められていない
という内容でして、私たちの主張を地方裁判所が却下することは、一地方裁判所が最高裁判例を考慮しないというものでもあるわけです。
そして、安全面や環境面など、問題だらけの「内容」を証拠としても提出しています。福岡市が保育園の環境が良い、安全であると主張するのであれば、その内容を裁判で主張してほしいところでしたが、、、、
私たちの主張にたいして、福岡市はこのように主張しました。
移転先の内容に関しては一切触れず、
「保育園の入所は年度単位の一年毎の契約であり、あなたがた保護者に来年度以降の事をとやかく言う権利も資格はない」
というものです。
私たちは「新しい保育園が安全かどうか?風営法の趣旨を無視していないか?環境が劣悪になっていないか?」という中身の議論をしたいと思っていますし、この問題に関心のある福岡市民も同様の気持ちだと思います。
しかし、福岡市と社会福祉法人 福岡市保育協会(実際は福岡市と社団法人福岡市保育協会の言いなり状態です)は、争えば負ける「新保育園の内容」の件は一切、一言も主張せず、ただ、来年度以降の事は今の保育園に通わせている保護者に言う資格はない。とだけ主張していました。
実は保育行政に関わる大問題となる福岡市の主張
この福岡市が言い出した前代未聞の主張は、市民の生活や福岡市の行政を完全に無視した主張でもあり、「小学校就学まで預かるべき」という厚生労働省の通達まで無視した、もう利権問題をばれないように保身のためなら何でもする高島市政を象徴するような主張でしたこの年度契約という主張を裁判所が認めると、、、福岡市で子供を保育園に預けて働く親御さんたちは
やっと預けられたとしても、毎年3月末毎に保育園の入所を拒否されることを裁判所が認めるということです。
つまり、「4月以降も仕事を続けられる確証など何も無く、期間の定めのない正社員などで安心して働くことはできない」という高島市長がマスコミなどを使ってアピールする「住みやすい福岡市を目指している」などとは真逆の事を主張してきたのです
※現実はどうかと言いますと、皆さんご存じの通り、一度保育園に入所することができれば、引っ越しなどで自分から移動しない限り、普通に卒園まで保育していただけています。それは福岡市でもそうですし、中央保育園でもそうです。現実として、急に来年度からは預けられませんと言われた保護者は見たことも聞いたこともありません。
この福岡市(市長)の保育行政を破壊する主張は、ほとんどの福岡市民が知りません。そして、この福岡市の主張が認められたら全国の恥とも言える、子育てと仕事の両立が難しい市が誕生します。
子供や待機児童を食い物にし、関係企業の利権と金にまみれた移転問題を闇に葬るためであれば、このような主張をしてきた福岡市をあなたはどう思いますか?
裁判で勝ち自分たちのやった悪政をうやむやにするために、このような主張を裁判でしてきた福岡市をあなたはどう思いますか?
しかし、裁判所は結局この福岡市の主張には一切触れない判決をだしました
こども未来局や高島市長の、このような年度契約の主張は認められませんでした。
地方裁判所もさすがに狂気の判決は下しませんでした。
福岡市の保育行政は首の皮いちまいで繋がりましたが、おかしな判決ではありました。
私たちは 「A」という主張をしました
福岡市と社会福祉法人は「B(上記、福岡市を破壊する)」という主張をしました
裁判所は福岡市の「B]という主張は無視しました。であれば、私たち最高裁判例の「A」という主張をとるかと思いきや、なぜか「C」という判決を下したのです。
それが、こちら
福岡地方裁判所の判断
主文
本件申立てをいずれも却下する。
債権者らは、本件予定建築物の建築によって、債権者らの主張の「特定の保育園で保育を受けることを期待しうる法的地位」が侵害されると主張する。
しかしながら、債務者福岡市保育協会が中央保育園を現在の場所から別紙目録記載の移転予定地に移転し、現在の場所における保育の営業を終了させない限り、たとえ本件予定建築物が建設されたとしても、そのこと自体債権者ら主張の「特定の保育園で保育を受けることを期待しうる法的地位」を何ら侵害するものではない。
「営業を終了させない限り?」
・・・・・・・・・・何を言っているんだ?という印象です。
「一園ごとに認可している認可保育園が移転するために、土地を購入し建設も始めている」という内容の中には、「今の保育園で営業も続ける」というニュアンスが含まれていると思われたのでしょうか?
市長の独断で決めたとは言え、税金で予算もついて、近隣住民に充分な説明もしないまま建設も強引におこなっているのに、「営業を終了させた」という事実がなければ、この話はただの保護者の勝手な妄想とでも言いたいのかと、頭に来ました。
どう考えても、保護者側の言い分が正しいし、最高裁判例もある。でも、(圧力もかかっている?)福岡市に悪い判決を一地方裁判所がくだせないから、福岡市がまったく主張をしていないところを使って、逃げたんじゃないかと疑われてしまうのも仕方ないことではないでしょうか?
とりあえず、、、保護者側の主張をおおむね認めています
日本語で書かれているこの判決文を読めば、「営業を終了させれば、特定の保育園で保育を受けることを期待しうる法的地位を侵害していると言える」
と判断できますし、即、抗告(不服申し立て)をし、地方裁判所レベルで福岡市に刃向かうような判断できないのであれば、高等裁判所で勇気のある判事に判断してもらうことになりました。
この件を20日に記者会見した次第です。
今週中には高裁に手続きに入ります。
私たち保護者は待機児童解消には大賛成です。本サイトをご覧いただければご理解いただけていると思いますが、現在、保育園に通わせられている私たちだけが良ければ良いとは思っていません。待機児童解消には大賛成です。しかし、今回の移転は待機児童解消にすらならないのです。待機児童解消にならない今回の移転計画の詳細はこちらをクリック。現地建て替えで実は天神地域の待機児童解消となる定員増の計画でした。吉田前市長時代から、三年も費やして練られた計画であって、私たち保護者も納得していました。ところが高島市長はそれを覆し、保育園に適さない不必要な土地を関係企業から購入する決断をし、子供達の命を危険にさらしているのです。現地を知る人は皆さん、「あそこは保育園としてありえない」と言いますし、不動産鑑定士の先生も同じ発言をされています。上記記事をご覧いただければ納得いただけると思いますが、私たちは本当に待機児童解消を求めています。平成26年4月には待機児童を未入所児童に変換し、見せかけだけの待機児童ゼロを達成したと発表をするために、適さない土地にマンモス保育園を建設しようとしているのです。そしていつか命が失われるのです。
住民訴訟のために弁護士費用等に関して寄付のお願い。新聞やテレビでも報道されていますが、福岡市に対して住民訴訟や裁判をおこなっています。保護者や先生方だけでは資金面で難しいため、裁判費用等に充てるために寄付のお願いをしております。少額で構いませんのでぜひ、ご協力のほどよろしくお願いいたします。助けてください
保育士の先生方も皆が現在の予定地へ反対表明をしています※必読
この移転問題の真相その1。西鉄と中央児童会館と髙島市長編※必読
実際は福岡市の待機児童解消にはならない中央保育園移転をデータで証明※必読
配布・拡散用のビラ「市長の公約よりこどもの命を優先してください!」※ご自由に配布・周知・拡散ください
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しかし、HUNTERや、このサイトの経緯をよく読むと、疑惑の念を持たずにはいられません。
待機児童解消という緊急性はわかるにしても、どうしてこの土地でなければならなかったのか、ということです。
福住が、転売益を得たのは事実ですし、政党がらみの企業ですから、政治的なキナ臭い印象を持ちます。
市長が、選挙等の利益関係で、意図的にこの土地を指示したのなら、少なくても転売益の分は、背任の疑いがあります。
もしもですが、それが事実なら、窓口で、市民から、数百円からのお金を頂く、一般職員にとっても、許せないことです。
地検特別刑事部が、全てを明かしてくれることを、期待しております。
時間があれば傍聴し、市当局がどのような主張を行うのか、
確かめたいです。